愛知県、岐阜県、長野県に跨る矢作川水系は名古屋エリアからも三河エリアからも近く上流域は2000年の集中豪雨で壊滅的な打撃を被ったものの回復の兆しを見せつつある。
河川改修工事により渓流としての魅力が無いとは言え上村川では魚影も回復してきている。
今後、盛んに稚魚放流し釣り師のみならず観光資源として魅力のある川に復帰させて欲しいものだ。
そう思う時、上村川にダム建設の計画があるようだが真に流域住民および地域にとって意味を成さないダム建設には断固として反対しなければならない。



1.矢作川水系(岐阜県)
 明智川・上村川
2000年豪雨の回復が見えてきたので後は積極的な漁協の管理を期待したい!
1.明智川
岐阜県恵那郡明知町(旧)から流れ矢作川本流に流入する小河川で渓相はそこそこだが町内からの排水などで水質は良くない。
落込みなどでは洗剤泡が目立つのでおそらく釣る気にはなれないだろう。
渓流釣りの釣趣には欠けるがアマゴは生息するので初心者の練習にはなるだろう。
お勧めは明智川本流よりむしろ支流の高波川である。細流だが水質も良く小型ながらそこそこの魚影はある。時には25aクラスのアマゴが出る事があるようだ。
ニジマス釣場もあるのでニジマスが釣れる点は減点である。
明智川は5.4〜6.3b、高波川は4.5bまでのサオで十分対処できるがチョウチン仕掛けを強いられる。

2.上村川

上村川中流の渓相

上村川   インフォメーション
渓 相 下流:並  上流:良い
遡 行 下流:楽 上流:結構きつい
適 期 下流:3〜4月 上流5月〜
放 流 稚魚・成魚放流
魚 影 薄い
川 虫 少ない
魚 種 アマゴ・イワナ



支流合川の澄んだ流れ
上村川は矢作川水系最大の支流で岐阜県境で根羽川と分かれるが上村川のほうが矢作川本流筋といえるダイナミックな川である。上矢作町内は2000年の豪雨で川が荒れて砂利で埋まった感じだが平谷村へ抜ける国道418号線沿いは達原渓谷といって渓谷美は素晴らしい。巨岩の間を縫うように流れる水流の透明度は高く釣り師なら誰もが一度は入川したいと思う。谷が深いので入川場所は限られるが一度入川すれば次の入川場所までは天下である。通常は上流の上村ダムで取水されているため水量が少なく釣果も乏しいが雨後の増水時には思わぬ釣果に恵まれる。減水時に川を覗くと20a〜30aクラスのアマゴが遊泳しているのをみる事が出来るがサオを出しても喰わない。
サオは6.3b以上の長ザオでも十分振れる。エサはミミズ、ブドウ虫は増水時しか喰わず通常はヒラタで狙うに限る。ヒラタは飯田洞川で採集できる。
上村川に注ぐ有望な支流として下流より岐阜県の木ノ実川飯田洞川、長野県境の合川、長野県の平谷川柳川入川(十郎田川)があるが木ノ実川はアマゴのみで他はアマゴとイワナの混棲である。
平谷川、柳川、十郎田川は平谷盆地内を流れる為落差が少なく瀬が中心の里川風の流れである。
飯田洞川と支流の阿岳本谷、合川は岐阜県と長野県境の1500m以上の山を水源にして流れるので落差も有り素晴らしい渓相をなす。
下流域は入川し易く遡行もし易いが上流域は足場も悪く遡行し辛いところも多いので単独釣行を避け雨降りの日は入川しないほうが良い。
なお、上村川と支流のアマゴは花崗岩質の渓流特有の美しさで多に類を見ないので一度は拝みたいものである。


       

          支流茶屋川の渓相は魅力的

2−@上村川支流合川
長野県平谷村境を流れる合川は流呈がおよそ10kmと短いが上村川出合い上流の取水堰堤からは落差のある素晴らしい渓谷である。
周りの山の地質が花崗岩砂礫のためもろく淵は砂で埋まってり両型の影は薄い。
取水堰堤より下流は上矢作漁協の管理下でアマゴの稚魚放流もされているが通常は取水されて水量が少ないのであまり釣れない。
取水堰堤より上流は水量はあるが放流管理はされていないので魚影は薄い。
昔はアマゴの渓でイワナは悪沢出合い上流にある滝より上流にしかイワナは居なかったそうだが飯田洞川の上流から尾根を越えて合川にイワナを放流したので原種でないイワナが降下して増えてしまったらしい。
出合いにゲートがあるため自己責任においてバイクかMTBでの入山になるが取水堰堤より上流100mくらいに左岸に昔の車道が残っており悪沢まで行ける。
40年程前にはこの奥にも民家があったという。
悪沢は天然イワナの谷だが漁協としては平谷漁協でも全く管理はされていないのでリリースしましょう。
合川本流は概ね5.4bのサオで振ることが出来るが悪沢は4b程度のサオでチョウチン仕掛けとなる。
なお、エサは川虫かバイオが正解でイクラ、ミミズは濁りが出たときくらいにしておきたい。

悪沢出合い上流


合川の天然アマゴ
2−A上村川支流飯田洞川(間野川&ホコロ沢)
地元では阿岳本谷出合いより上流を部落の名をとって間野川と言う。よって飯田洞川は本来は間野川と阿岳本谷が合流した下流のことのようである。
飯田洞川(間野川)本流は長野県境の阿岳の東から流れ出し途中でホコロ沢の流れを抱き込み、さらに荒峰山や大船山からの支渓の流れを集めて上矢作町飯田洞で阿岳本谷と合流し本郷で上村川に流入する流呈およそ20kmの落差のある川である。
下流域は田畑の中を流れる里川的な平坦な川相だが飯田洞発電所から上流は落差のある素晴らしい渓相になる。
ただ、地質的に花崗岩質でもろいため常に山からの砂が流入し底石が埋まった状態にあるため魚が居付きにくい事は否めない。
アマゴもイワナも美しいが水質が極めて綺麗で養分が少なく川虫も少ないので魚の成長が遅く全般に小型である。
周りの山がヒノキの植林なので腐葉土が無いことも川が痩せている要因である。
また、そんな地質的特性で山崩れが多く本流、支流とも砂防堰堤の数が非常に多く谷は随所で寸断されているので遡行しては堰堤を高巻きしなければならない。
名も無き小渓が何本も流入しているが林道が付いている渓はアマゴの稚魚放流がされているのでアマゴの顔を見ることも出来るが林道が付いていない渓はほとんど天然イワナである。
ホコロ沢にも新しい砂防堰堤があり堰堤からしばらくはザラ瀬が続き好ポイントは少ない。
各支渓は2000年豪雨の爪痕がいまだに残り倒木、流木が放置されているのでとても遡行し辛く釣りにくい。

間野川中流


美しいアマゴ




パール色に輝く美人イワナ

間野川の支渓と天然イワナ

2.矢作川水系(長野県)
  根羽川・小川川・檜原川・浅間川 中部エリアでは4月解禁と遅く意外と穴場的渓流
1.根羽川
矢作川は愛知県から長野県に入って根羽川と改名する。水源は茶臼山である。
矢作川が解禁しても根羽川の解禁は4月1日だから間違えないように注意を要する。根羽川本流は瀬あり淵ありの好渓相で岩盤や大岩が多く釣っていても飽きがこないが最近は成魚放流中心になり少々幻滅する。しかしまだまだ準天然や天然アマゴも釣れるし本流でも綺麗なイワナもでる。
型は良形が揃う事も多く時には尺物が飛び出るので面白い。サオは6.3b以上でも十分振れるので長サオの方が断然有利である。県境から小川川出合いまでは大岩や岩盤が多く大きな淵と瀬が交互に有るが地質的に砂地が多いので初期は良いが盛期には漁協より上流が良い。
漁協より上流は頭大の石が多く落ち込みも多くなり好ポイントが連続する。稚魚放流も盛んなので魚影も濃く良型も揃う。
川沿いに国道153号線と県道が走っているのでどこからでも入川可能で遡行も楽で釣りやすい。


根羽川上流の渓相
2.小川川
根羽川  インフォメーション
渓 相
遡 行
適 期 4月〜7月
放 流 稚魚・成魚放流
魚 影
川 虫 多い
魚 種 アマゴ・イワナ・ニジマス
小川川は国道153号線にそって赤坂峠から南下し根羽村市街で本流に流入する小渓だが結構魚影は濃い。瀬が多いのが特徴だが所々落ち込みやぶっつけの淵もあり初期は淵、落ち込み狙いで良型が出て、盛期は瀬で良型が出る。
アマゴが中心だが放流なのかイワナも姿を見せる。サオは5.4bで対処できる。
信玄塚の下流で流入する堂之入川はさらに小さな渓だが20aクラスまでのアマゴが釣れる。3.6〜4.5bの小継で土手からサオを出して楽に釣れるので解禁当初は子供にアマゴ釣の楽しさを味わわせるにはちょうど良い。
南向きの川なので渓魚の活性は早くから良いのも特徴である。
3.檜原川
檜原川は津具高原から流れ根羽川村市街で根羽川左岸に流入する小渓で渓相は根羽川本流と然程変わりなく良い。魚影はまあまあだが入川し易く入川者も多いので良型は期待できない。中流まではアマゴで上流域はイワナが混じるが20a止まりと思ったほうが良い。
枝沢の新井川や大又入川はチョウチン仕掛けになるが18〜20aクラス。
巴川  インフォメーション
渓 相 中流より良い
遡 行
適 期 4〜6月
放 流 成魚・稚魚
魚 影
川 虫 多い
魚 種 アマゴ・ニジマス

■釣りエサは足助のサークルK
天然ミミズ、イクラ、期間限定キンパク有り
4.浅間川
浅間川は津具高原東麓から流れ根羽川左岸に流入する小渓だが落差もありまあまあの渓相である。川沿いに道があり入川し易いため魚はかなりスレており魚影も薄い。中流域までアマゴで上流域はイワナが混じる。

■根羽川水系は本流以外は小渓なので一日あちこち転戦して楽しむにはよい。
 日釣券も年券も安いのでありがたい。
3.矢作川水系(愛知県)
巴川・足助川・介木川・段戸川・名倉川・野入川 少ない愛知県下の渓流釣り場にあって結構楽しめる渓流
1.巴川
豊田市で矢作川に合流する大支流巴川は足助町、下山村を流れる細流を集めて鮎と渓魚の釣場を提供してくれる。夏のアユ釣りの方が名を馳せているがシーズン初めのアマゴ釣には定評があり近隣からの入川者が多い。巴川は足助川との出合から下流は鮎の釣場と考えたほうは良く渓流釣りの対象エリアは香嵐渓より上流となる。下流域は渓魚以外の雑魚が多く渓相の割りに期待できない。
成魚放流やニジマスの放流よりアマゴの稚魚放流を増やして欲しいものである。
上流域及び支流の野原川、神越川はそこそこ魚影が濃いものの小型が多く管理釣場から下った残りマスが釣れてガッカリする。
香嵐渓辺りでは6.3bのサオでも良いが上流域及び支流は川幅も狭くブッシュも多いので4.5bまでの小継で攻めたい。


巴川上流の支渓大間見川
2.足助川
足助川は巴川の支流で足助町内で流入する小渓である。桑田和辺りから上流が渓相も良く川面地区から上流山中までが核心部で釣りやすい。さらに上流はブッシュが多く釣り辛く無理して入るだけの価値は無い。足助川支渓の怒田沢は落差があって渓相は良いが魚影は薄い。いずれにしてもアマゴの釣場だが型が小型中心なのは水量が少ないのとエサが少ないためだろうか。
段戸川の綺麗なアマゴ
3.介木川
介木川は旭町小渡で矢作川左岸に流入する流程10kmほどの小渓である。
魚種はアマゴで稚魚放流主体で嬉しいがあまり釣果は期待できなく型も20a止まりである。大きくなる前に釣られるのではなく川自体が肥えていないのではないだろうか。
■釣りエサはサークルK稲武店
天然ミミズ、イクラ、期間限定キンパク有り

4.段戸川
愛知県下の矢作川水系の中で最も渓相が良く期待できる渓流といえるのが段戸川と後述の名倉川である。段戸川は奥矢作湖の左岸に流入する川で段戸山の西麓を流れる流程約20kmの落差のある渓流である。特に矢作湖出合から国道153号線を渡り大多賀までは大岩、岩盤が多く落ち込みと淵の多い渓相で一見アマゴよりイワナの渓相である。魚影は然程濃くないがアマゴの良型が出る。放流は稚魚のみで釣れるアマゴは全てヒレピンの天然か準天然である。下流域はブッシュが多く長サオでは攻め辛いがそれでも4.5〜5.4bのサオが有効である。
国道153号線の群界橋より大多賀までは瀬あり淵ありの渓相で面白く魚影も濃い。大多賀より上流はアマゴとイワナの混棲でリリースサイズも多い。時々尺イワナで新聞をにぎわすのはこの辺りだが段戸湖から落ちたイワナかも知れない。
段戸川は特にヒラタが多く渓魚が成長するには十分なエサがいるので積極的に稚魚を放流すれば釣り師にとっては渓相も釣果も魅力的な川になると思う。
段戸川の有望な支流としては小田木川があるが入川者が多くなり稚魚までキープするマナーの悪い釣り人が増えて魚影は薄くなった。
なお、漁協は名倉川漁協なので注意を要する。



段戸川支流小田木川の渓相も釣趣をそそる


段戸川中流
段戸川  インフォメーション
渓 相 良い
遡 行 そこそこ楽
適 期 4月〜6月
放 流 稚魚
魚 影
川 虫 多い
魚 種 アマゴ・イワナ
5.名倉川
矢作川水系の中でも入川し易く遡行し易く魚影が濃いのが名倉川で漁協も力を入れている渓流である。矢作川出合いに滝があり本流からの遡上は無いが稚魚・成魚とも放流量は多く初心者からベテランまで楽しめる川である。出合から稲武までが大岩が多く落差が有って瀬と淵が入り組んだ好渓相だが5月以降は稲武の取水堰堤や下流の取水堰堤で田んぼ用に水を取るので渇水状態になり釣れない。
稲武町内からしばらくは淵が多い渓相が続き大井平の取水堰堤から上流は一転して瀬中心の渓相になる。よって初期は下流から中流の淵狙いが功を奏するが5月以降は瀬狙いに限る。エサは断然ヒラタを使用したい。ヒラタは豊富なので現地で採集できる。夏場の降雨時はミミズが良い。川沿いに田んぼが多く、上流には牛小屋などもあるのでミミズが地域条件にあっているのだろう。
本流及び支流の井山川、黒田川ともにアマゴの稚魚放流がされている。本流は4月にアマゴ釣り大会が開催されるので成魚放流物が釣れるが直ぐに釣りきられるので大抵釣れるのは準天然物の綺麗なアマゴである。
■ 温泉:稲武の道の駅「どんぐりの湯」
名倉川  インフォメーション
渓 相 中・下流:良い  上流:並
遡 行
適 期 4月〜6月
放 流 成魚・稚魚
魚 影
川 虫 多い
魚 種 アマゴ・イワナ


名倉川中流の渓相
6.野入川
野入川は稲武町平で矢作川本流に流入する小渓で国道153号線に沿って流れておりどこからでも入川し易く釣り易い川である。
ただし、夏場は水量が少なくブッシュも多く蜘蛛の巣に覆われるので釣りにならない。
全体に里川的で釣趣に欠ける。支流にもアマゴは確認できるが型は20a止まりである。サオは4.5bで十分対処できる。

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