長良川

木曽川、揖斐川と並ぶ中部の三大河川の一つ長良川は未だ「ダム」の無い川としてそのなを全国にとどろかせており本流も支流も渓流釣り師を魅了している。しかし源流域のスキー場開発や東海北陸自動車道の工事、又上流域の地域の発展によって昔の面影は薄れつつある。
長良川水系の渓流釣りは郡上以北の本流と各支流がターゲットとなるが東海北陸自動車道の開通と共に名古屋近郊からでも2時間以内という近場の釣場となった。


長良川水系1

1.武儀川と支流神崎川

 武儀川は美山町と根尾村を結ぶ国道418号線の尾並坂峠辺りから流れ出し美山町中心部で神崎川を合わせて水量を増し武芸川町を抜けて関市の南端で長良川に流入する。武芸川の渓流釣りの対象エリアは笹賀辺りから上流になる。いずれにしてもシーズン初めだけのアマゴ釣場である。
武儀川水系としては武儀川よりむしろ神埼川の方が奥も深く水系自体の本流筋といえる。
神埼川は日永岳(1218m)を水源にし白岩谷や円原川などの渓水を集め南下し美山町中心部で武儀川に流入するおよそ15kmの美しい渓流である。
岩盤の多い渓で瀬、深瀬、淵、トロなど変化に富んだ魅力ある渓相が上流域まで続く。以前はとても綺麗な天然アマゴの良型も出たが最近では成魚放流が中心の為解禁から2ヶ月も経つと魚影が見られない状況である。また、円原川も管理釣場としてニジマスが入っていて渓相の割りに魚の質は悪い。これでは多くの釣人を呼ぶ事もで着ないのでは無いか?町興しは自然の保護と渓流釣り天国で十分成り立つと思うのだが町も漁協も一体になって考えて欲しいものだ。キャンプ場の建設も良いが魚影の濃い神埼川を復活させて欲しい!
しかし、都会の雑踏を離れて家族でキャンプをしながら水遊び、釣りを体験するには近くて最適な場所である。




この清らかな流れは癒される グリーンプラザみやまコテージ村


温泉:武芸川温泉『ゆとりの湯』 TEL:0575−45−3011

神崎川  インフォメーション
渓 相 良い
遡 行
適 期 3〜4月
放 流 成魚
魚 影 薄い
川 虫
魚 種 アマゴ、ニジマス、イワナ

2.板取川と支流群

板取川は福井県境の1000m以上の山々から幾筋もの渓を集め、美濃市曽代で長良川に流入する流程およそ45kmの
長良川水系最大の支流である。板取川は洞戸までの下流は長良川中央漁協で洞戸から上流の本流は板取川上流漁協になる。
更に支派流は板取村の管轄で板取村支派川増殖組合となり少々ややこしい。
下流部は昔から有名な美濃和紙の産地で上流部にはキャンプ場や温泉も有り釣りのみならず観光地として多くの人が訪れる。


  <板取川本流>

本流は白谷ダムまではアユ釣りの対象といったほうが良いがサツキマスの遡上があるので渓魚の対象はサツキマスとなる。橋の下の大淵や堰堤下のプールなどは絶好のポイントである。白谷ダムより上流全域がアマゴとイワナの釣場となるが岩本辺りまでは概ねアマゴのみでそれより上流でイワナが混じる。板取川本流ではかなり上流域までアマゴの棲息が確認される。渓相は岩盤と大岩により淵あり瀬ありの好ポイントが続き入川場所に困るほどである。よって繁殖もよく良型の美形アマゴが釣れる。但し、最近では16aクラスのリリースサイズを釣って行ってしまう釣人が多いので以前に比べて数も出なくなったし型も落ちてしまった。さらに成魚放流が主になったこととニジマスの方流によって本来の板取川の魅力がどんどん低下しているのが残念でならない。本流でのサオは6.3b以上は欲しい。場所によっては8bでも十分に振れるので7−8bズームがベターである。エサは天然狙いなら初期はキンパクかバイオ、盛期は現地採集のヒラタ、濁っている時は天然ミミズでバッチリである。

板取川本流 インフォメーション
渓 相 下流:並   中・上流:良い
遡 行 下流:楽   中・上流:楽 
適 期 下流:3〜4月 中・上流:4〜6月
放 流 成魚、稚魚
魚 影
川 虫 下流・中流:多い 上流:並 
魚 種 アマゴ、ニジマス、イワナ


白谷の洞戸ダム下流 本流で最も渓相の良い白谷辺り   川浦谷は板取村の管轄


温泉:板取川温泉浴場
キャンプ:TACランドいたどり

  <板取川支流>

支流には片知川、タラガ谷、大谷、岩本洞、三洞川、川浦谷の明石谷、海溝谷、西ヶ洞、銚子洞などがあるが
いずれもアマゴとイワナの混棲で渓相も良くそこそこの天然物の良型が出る。

板取川支流 インフォメーション
渓 相 全体に良い   川浦谷は特に素晴らしい
遡 行 川浦谷以外は並
適 期 4〜6月  川浦谷は5月以降
放 流 稚魚  三洞川は管理釣場
魚 影
川 虫
魚 種 アマゴ、イワナ

片知川

板取川の支流だが長良川中央漁協管内の支流で夏場は水量が少なく釣りにならずシーズントップか雨による増水時の釣場である。上流の片知渓谷の渓谷美は素晴らしくキャンプ場と管理釣場があるので家族連れで遊ぶには良いかもしれない。もちろん稚魚放流もされているが管理釣場から流れたニジマスなども下流で釣れる。天然はアマゴのみでイワナは棲息しない。

タラガ谷

加部で板取川左岸に流入する小渓で道を遡れば郡上八幡町の那比川に出る。ブッシュに覆われて3.6bのチョウチン仕掛けで釣る事になる。出るのはアマゴで20aクラスまでである。渓に沿って国道256号線が走っているのでどこからでも入川できる。

大谷

上ヶ瀬の橋の下手で左岸に合流する渓で下流域は楽に釣り上がれる渓相だが約800bほどで廊下に当って遡行が困難になる。林道は無いが谷の上流に入る道があり地元の人に案内してもらえば思いもよらない釣果に恵まれるであろう。上流までアマゴとイワナの混棲で型は平均的に20aクラスがボツボツ釣れる。サオは4.5〜6.3bまでのズームが対処し易い。入川口は村役場の裏から橋を渡って林道を入る。


岩本洞

岩本で左岸に合流する素晴らしい渓相の渓で入川者も多い。渓に沿って林道があり林道を上り詰めた辺りからが期待できる。ところどころ廊下もあるが何とか遡行は可能で上流まで釣り上がればアマゴにイワナが混じってそこそこの釣りになる。しかし、やはりマナーの悪い釣人が多いので以前に比べて魚影も薄くなったし型も落ちてしまった。
現在岩本洞はルアー・フライ専用区になっておりエサ釣りは禁止になっている。しかしルアー・フライロッドを振れる谷でもなく実質的には禁漁区といえよう。



               

タラガ谷の渓相 大谷下流はザラ瀬 岩本洞の渓相は良い


三洞川


杉原で川は二分するが東の谷が支流筋の三洞川である。杉島が管理釣場になっており下流で流れた成魚が釣れる。
割りと平凡な渓相で遡行もし易く落差の少ない開けた川である。下流域と上流域の渓相は良い。
サオは4.5〜5.4bが振れる。アマゴとイワナの混棲だが数は出るものの型は小さい。
支渓滝波谷、下ッ谷はブッシュが多くチョウチン仕掛けを強いられるがイワナの良型が出る。

三洞川下流の渓相は良い 杉島辺りは管理釣場になっている。


川浦谷

板取川の本流筋であるが漁協管轄は板取村のため板取川上流漁協では無いので注意を要する。。平家岳、左門岳などの山々に水源を持ち水量の多い渓であったが西ヶ洞上流にダムが建設され一気に水量が落ちた。また、工事による土砂の流れ込みで廊下の淵を初め淵はかなり浅くなってしまった。三洞川合流点から約2キロメートル上流で明石谷が合流する辺りは川が開けて釣り易いが海溝谷が合流する出合い辺りはすさまじい廊下で到底入川する事は困難である。よって明石谷出合の板取川キャンプ場から入川して釣り上がれば海溝谷出合までは遡行はできる。
上から廊下の淵を除くと大物が悠然と泳いでいる姿が見られるがここは渓魚の増殖場としておきたい。明石谷、西ヶ洞は右岸に流入する渓でアマゴとイワナの混棲である。明石谷は林道に沿って入川は可能だが西ヶ洞は危険が伴うので単独釣行は禁物である。だいたいダムが出来てからは水量も減り生態系も変って釣れなくなったであろう。海溝谷は下流は廊下で足場も悪いが渓に沿って林道があり中流より渓も開けて釣り易い。
銚子洞の銚子滝までが釣場で上流域を探るだけでも一日行程となるが現在小谷出合上流から禁漁区に設定されている。
板取村は原種保存の為に数年のローテーションで禁漁の谷を設定している。さらに発眼卵放流にも着手しておりこれはすばらしいことで他の漁協でも見習ってほしいことである。


板取村支派川禁漁区:クズレ谷、松谷洞第一堰堤上流、奥牧谷、奈良木谷、中谷、川浦谷工事箇所より上流、川浦ダム下流150mより上流

ダム建設前の川浦渓谷(1997年ごろ) 最近の淵が浅くなった川浦渓谷 川浦谷工事箇所の禁漁看板


3.津保川

上之保村、武儀町、富加町、関市を貫流して長良川に流入する。支流もあるがほとんど禁漁になっている。中流域の武儀町大門辺りまでは渓流釣りよりアユ釣りに人気がある。渓流釣りとしては中之保川出合から上流だがシラハエ、モツ、ウグイなどの外道覚悟での釣りになる。渓相は瀬が中心だが所々岩盤で出来た淵や曲淵もある。
サオは概ね5.4〜6.3mで触れるが上流域では4.5bでも十分である。


4.本流(美並〜八幡)

本流は大河でありアユ釣りのイメージが強いが渓魚も見逃せない。但し、対象魚はアマゴ、シラメ、サツキマスである。
立花から木尾(こんの)に掛けては初期のシラメを対象とした釣場で下田橋から上流が本流アマゴの狙い場である。
下田橋から福野に掛けては淵を主体に狙うがエサを流れに乗せて上手に流せば手前でも釣れるので必ずしも長ザオでなくても良い。
相戸から深戸に掛けては瀬が多くなり流れも複雑になるがポイントをつかめば瀬釣りの醍醐味を味わえる。
深戸から名津佐に掛けては深場も多くサツキマスの狙い場も多い。相生付近から箱板辺りは深場と荒瀬が続きアマゴの良型が出る。
吉田川出合下のシンブチはサツキマスのポイントで時期には釣人も多くなるがアマゴの大物も出る。
いずれにしてもなかなかポイント選びに悩む本流とは言えサツキマス狙いとフライ・ルアーファンで賑わいを見せている。
長良川本流でのアマゴ釣りの場合、エサは現地採集のヒラタ一本で良く、マス狙いならば天然太ミミズが良い。

温泉:日本真ん中温泉『子宝の湯』

5.那比川

板取村境から流れ出し幾筋もの渓を集め法伝橋下手で長良川へ流入する流程およそ10kmの支流で全般的になだらかな川で釣り易い。
川に沿って国道256号線が走っておりどこからでも入川し易い。下流域は瀬や淵が連続して渓相は良いが中流からは土砂に埋まってザラ瀬が多くなる。
シーズントップは亀尾島川出合に成魚が放流されるが一月もすれば全て釣られてしまい後が続かない。天然アマゴの魚影は濃いが型は小型である。


温泉:高畑温泉

6.亀尾島川

那比川に比べて男性的な渓流で那比川と分かれておよそ20kmの流程で福井県境に達している。入口から渓相は良いが上流まで渓が深く慣れないとなかなか入川口が分らないところが多い。中流域は林道しかなく大栃谷出合辺りまでが釣場となる。上流域の内ヶ谷へは大和町から大和ー板取線で入る。各谷には林道がついており比較的入川は楽である。千谷は小型ながらアマゴの魚影は濃い。はかま谷、なら谷は小さい谷だが良型のアマゴとイワナが出る。平瀬谷は名前の通り変化の無い谷だがアマゴとイワナが棲息する。しょうけい谷は釣り易い川でアマゴもイワナも小型が多い。いずれにしてもアマゴもイワナも稚魚放流はされているが4月以降しか入川は出来ない。


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