九頭竜川水系(2)福井県

九頭竜川左岸および九頭竜ダム上流の渓流(大野市漁協〜奥越漁協)

▼ 九頭竜川水系の中でも特に左岸の河川は梅雨期や台風による集中豪雨で荒れ毎年渓相が変わってしまう。
淵が埋まったり深瀬がザラ瀬になったり変化がめまぐるしい。最新の情報を得て望んだ方が良い。

真名川、雲川、温見川、笹生川、大納川、石徹白川、林谷川、荷暮川、伊勢川
九頭竜川本流


九頭竜川の名だたる支流群は規模も魚影も魅力的な渓流である。
ダム、堰堤が多く、大型渓魚が生息するが除雪がされないと入川出来ない。
また、ツキノワグマの生活圏である事も忘れてはならない。
本来ヤマメとニッコウイワナの生息域だがアマゴやヤマトイワナらしきイワナが釣れるのは稚魚放流のせいなのか元々の混生域なのか不思議である。
1.真名川、雲川

谷が深いダム下流

真名川ダム
真名川は岐阜県境の能郷白山を水源とする九頭竜川水系最大の支流で麻那姫湖上流で雲川と笹生川に別れさらに雲川は上流で温見川と名を変え、谷の深さゆえダムや砂防堰堤の多い川である。流域は国道157号線および県道が走っているが真名川ダム下流は谷が深く入川は下流から釣りあがりまた川を降りなければならない。水量は少なく魚影も薄いため苦労して入川・遡行する価値は無い。ダム上流から中島までも上流のダムで流れが堰き止められている為谷からの水だけで水量は少ない。土石流で埋まり平坦な流れと化し瀬が中心である。ウグイの外道に交じってアマゴが釣れる。サオは7b以上あっても楽々振れる。
ダム下流としては本流より清滝川などの支流を探った方が面白い。放流のニジマス、イワナに混じって天然アマゴの良型も出る。

雲川といわれるのは笹生川出合から雲川ダムまでの間である。国道157号線が川に沿っているためどこからでも入川し易いと思いがちであるが道路が川の流れで決壊した為大規模な改良工事で全て護岸帯になっており道路から川まで3〜5mの高さが有り入川しても川から上がる事が困難である。渓相はよいが雪代期を過ぎると水量が無く釣りにならない。よって道路が通れる限り雪代がある間に釣行すべきである。道路川には全く木が無いので国道から長ザオで辺地狙いで良型のアマゴとイワナが釣れる。ただし、大物が出たときは釣り上げられないから悪しからず。エサは初期はキンパク、ブドウ虫で盛期はヒラタが良い。雲川ダム下流の巣原川と平家平から流れる支流はイワナのみで4.5b以下の小継を使用する。










真名川 インフォメーション
渓 相 ダム下流:良い  ダム上流:並
遡 行 ダム下流:並  ダム上流:楽
適 期 3月〜5月雪代まで
放 流 稚魚放流(大野市)
魚 影 薄い
川 虫 少ない
魚 種 ヤマメ・アマゴ・イワナ
雲川の渓相
 護岸に注意!
熊河川の渓相

2.温(ぬくみ)川・熊河川

雲川はで雲川ダムより上流で温川と熊河川に分かれる。温川下流は道路と離れているが雲川ダム湖が土砂で埋まっておりバックウォーターを渡って温川に入川できる。温川本流筋は度重なる豪雨災害で土砂に埋まりザラ瀬が主体になっており釣趣に欠ける。源流部の白谷は山崩れで土砂に埋まったが渓魚の生命力は凄くイワナが確認できる。支流の熊河川は下流域は国道が沿い中流からは林道が沿っており入川し易い。それだけに入川者も多く好釣果は期待出来ないがタイミングがよければ尺イワナに会える渓である。ブッシュが被っておりサオは4.5bまでで所々チョウチン仕掛けを強いられる。現在大規模な道路改良工事を行っている為下流部は釣りにならない。
3.笹生(さそう)川

雲川橋下流で雲川に合流する真名川水系最大の支流で岐阜県境の屏風山に水源を持ち、蝿帽子川、小沢川、犬振谷など各谷の流れを一端笹生川貯水池に貯め下流へ流れる。ルートとしては国道158号線から九頭竜ダム湖に掛る箱ヶ瀬橋を渡って九頭竜ダム左岸を通って伊勢峠越えに上流から入るコースと国道157号線で雲川沿いに雲川橋を渡って下流から入るコースとある。基本的にダム下流は雪代期以外は水量が無く釣りにならず釣場としてはダム湖に注ぐ渓とダム湖上流の本流になる。本流筋は土砂に埋まってポイントは少なく中ノ水谷が狙いとなる。ダム湖に放流はあるが釣れる魚はオール天然と思ってよい。イワナ中心でシーズン当初と増水時には良型がでるが渇水期には全く釣れない。ダム湖左岸に流入する小沢川も蝿帽子川もイワナの渓で条件としては雨後に良型イワナが出てエサは何でも釣れる。逆に渇水期は不思議とどんなエサを使っても何も釣れない。






笹生川ダム 笹生川ダム上流
笹生川  インフォメーション
渓 相 ダム下流:並  ダム上流:並
遡 行 ダム下流:楽  ダム上流:並
適 期 ダム下流:4月  ダム上流:5月
放 流 無し(全て天然)
魚 影 薄い
川 虫 少ない
魚 種 ヤマメ・アマゴ・イワナ

3−1 鎌田川

雲川の支渓で中島で流入する小谷である。
谷に沿って林道があるが入り口にゲートが有るので林道を歩いての入渓となる。
中流域まで5基の砂防堰堤があり堰堤間も短く急峻な為遡行し辛く水量が多いときは釣りにならない。
林道を約1時間歩いて5基の堰堤を越えてからは落差も平均化した流れになり落込みが多く小型ながら天然イワナが釣れる。
北側の渓の為4月までは雪に埋もれその後は雪代でしばらく釣りにならないので5月中旬以降の釣り場である。
谷が浅いためかエサが少ない為かサイズは20cm前後といったところで大物は期待できない。
ゲートから歩き上流まで釣り上がって戻るとほぼ一日行程となる。

下流は急峻な渓

上流は平均的な落差の渓 放流は一切なく全て天然イワナ
3−2 細ヶ谷

3−3 小沢川

福井岐阜県境の越山を水源にして笹生川貯水池に流入する谷であるが落差が無く砂防堰堤が5基あり堰堤上はザラ瀬で渓相は良くない。
入川ルートは貯水池をボートで渡るか細ヶ谷からの林道を利用して入る。
GWまでは林道も積雪がありとても入川することは出来ないがボートで渡って入川すれば最初の堰堤までは前年遡上のイワナやアマゴ、ヤマメの良型が釣れる。
しかし、堰堤より上流は居付きの天然イワナだけになるので数は期待できないものの良型のイワナは出る。
笹生貯水池にはイワナ、ヤマメと放流されたアマゴの子孫のほかウグイ、ヘラブナ、コイなどもいるので5月末からはコイ科の産卵遡上でバックウォーターはウグイの群ばかりになり第一堰堤を越えてからの釣りになる。




   
小沢川バックウォーター上流


こんな砂防堰堤がH13年まで建設された
一度は尺イワナに出会える






夏のイワナは丸々と太っている

小沢川支流になる犬振谷は現在では単独で笹生川貯水池に流入するが細ヶ谷からの林道が小沢川へ行く前に渡るので意外と入川者も多く期待値は小沢川と変わりは無い。
イワナ中心でここでもアマゴとヤマメも釣れる。



     
         堰堤下に潜む良型イワナ
3−4 蝿帽子川

蝿帽子川は越山の東側から下り笹生川貯水池上流で流入する谷である。

谷に沿って林道があるためGW以降の入川者が後を断たず期待できるのはGW以降の林道開通直後と秋の遡上時期だけである。
バックウォーターからなだらかな渓相で渇水期は釣りにならない。
2009年から必要も無い第二堰堤を建設中でさらに魅力の無い谷になるだろう。
良型を釣るには林道終点からさらに1時間は上流を目指さないと無理だ。

下流域の渓相
3−5 中ノ水谷
4.大納川
九頭竜ダム下流の和泉村下山で左岸に流入する流程およそ8kmの小渓である。下流域と上流の支渓は落差が有るが全体には土砂に埋まって平坦な渓相になってしまった。下大納辺りまでアマゴで中流からと支渓はイワナが主体である。昔は尺イワナも珍しくなかったが今では魚影すら薄くなり、尺イワナはまず見ることはできない。





4月末の大納川
5.石徹白川
九頭竜ダム下流の和泉村川合で右岸に流入する流程およそ25kmの大支流である。白山連邦の銚子ヶ峰と願教寺山に水源を発し、多くの渓水を集め南下し福井県の和泉村と岐阜県の白鳥町にまたがって流れる。岐阜県エリアは石徹白漁協で和泉村は奥越漁協となるから注意が必要である。


石徹白川上流  インフォメーション
渓 相 良い
遡 行
適 期 4月〜7月
放 流 成魚・稚魚
魚 影
川 虫
魚 種 アマゴ・ヤマメ・イワナ・ニジマス

熊が多いので入渓の際は鈴や笛を携帯の事!
<奥越漁協管内>

【石徹白川本流】

出合から山原ダムまでは水量がほとんど無く釣りの対象外である。
山原ダム上流智奈洞谷出合から前坂キャンプ場辺りまではそこそこ水量があるときはウグイの外道に悩まされながらもアマゴとイワナが釣れる。キャンプ場で放流されたニジマスも釣れる。大石や岩盤もあり渓相も良く特にシーズン初めには良型が出る。サオは7bあっても充分振れる。




アベレージ23aの石徹白の釣果
【智奈洞谷】

和泉村後野で石徹白川左岸に流入する流程およそ6kmの小渓である。それほどの落差は無いが石がごろごろして渓相は良い。上流まで林道が続きどこからでも入川出来るがブッシュが渓を覆っており短ザオでのチョウチン釣りになる。3.6bあれば十分だ。アマゴとイワナの混棲であるが中小型で魚影も薄い。

【その他の谷】

石徹白ダム下流の前坂谷、三面谷、上流の俵谷、名無の谷などアマゴとイワナの混棲で魚影は濃いが最近では小型しか釣れない。
<石徹白漁協管内>

【石徹白川本流】

県境から峠川出合までは大岩や岩盤が多く落差も有り落ち込みと淵、瀬が交互に連続してすばらしい渓相である。峠川出合からキャンプ場前、白山仲居神社上流まで直線的な流れで土砂体積による中州などもあるが好渓相が続く。川沿いに道はあるのでどこからでも入川でき釣人が耐えることは無い。石徹白ダム湖が渓魚の増殖地になっており、又成魚放流、稚魚放流も多いので魚影は濃いがすれている。最も釣れるのは雪代が残る5月中旬までで尺近いアマゴやイワナが次々と釣れる事がある。しかし、夏場の渇水期はなかなか釣果には恵まれない。サオは7b以上無いとサオ抜けの対岸の辺地などが攻められない。
石徹白の杉まで林道が続き5月以降は車の進入も可能になるため入渓者が多く最近はイワナの尺物の期待も出来なくなった。堰堤が続き堰堤間は土砂で埋まっており渓相も悪い。



    
             石徹白川本流



石徹白のイワナ



石徹白のアマゴ



尺イワナも出る


【峠川】

桧峠から流れる峠川はキャッチ&リリースエリアになっておりルアーやFFマンに人気がある。アマゴ、ニジマス。イワナの成魚を放流した管理釣場であり増水すると全て下流へ落ち本流にも入るので本流に成魚放流物が多い理由の一つである。

【朝日添(わさびそ)川】現在禁漁

出合から500m上流の堰堤までがアマゴで上流はイワナのみである。林道が上流まで続いているがゲートがあり進入できない。進入できて奥まで行ってもたいして好釣果は望めない。






石徹白川支渓
【その他の支渓】

小白山谷、初河谷(禁漁)、堆高谷、倉谷川など支渓は多いがいずれも出合からの遡行になり滝やゴルジュ帯もあり厳しい釣りを覚悟しなければならない。放流が無いので天然イワナのみで魚影は非常に薄く運がよければ尺イワナに会えるが労多くして実りは少ないので稚魚、成魚とも放流盛んな本流釣りをお勧めしたい。







支流の天然イワナ

4月末の林谷
<奥越漁協管内>

6.林谷


油坂トンネルを抜けて国道158号線をダムに向って下り林谷橋手前を右折すると上流まで林道が続く。
バックウォーターから大岩が点在し落差のある渓相となるが中流域までアマゴが混じる。上流へ行くほどに落差はきつくなりイワナの領域になる。林道が沿っていて入川し易さもあって入川者も多く渓相の割りに魚影は薄くなった。良型を狙うならば雪融けに先行するに限るが当然歩いて入ることになる。夏場は水量が落ちて釣れなくなる。また釣れても20a止りである。GWまでが勝負だ。サオは4.5〜5.4bまで振れるが頭上のブッシュも多くイトは短くなる。エサは川虫がベターである。

  
         
林谷のイワナ

林谷  インフォメーション
渓 相 良い
遡 行
適 期 5月〜7月
放 流
魚 影
川 虫
魚 種 アマゴ・ヤマメ・イワナ

ザラ瀬が続く荷暮川下流

伊勢川の渓相

7.荷暮川

油坂峠から九頭竜川に沿って国道158号線を下り箱ヶ瀬にて箱ヶ瀬橋を渡って九頭竜湖の左岸へ渡り左折し、林道を入ると荷暮川である。県境の滝波山を水源にする流程およそ10kmの谷で支渓には根倉谷と野野小屋谷がある。かつては荷暮辺りの渓相も落差があり淵も有ったが上流からの土石流で埋まってしまい平坦な渓相になってしまった。しかし、ダム湖からの遡上もありアマゴとイワナが棲息する。根倉谷はイワナが主体で荷暮川も第一堰堤から上流はイワナになる。第一堰堤上流にも砂防堰堤はあり魚影は薄く中小型のイワナである。サオは5.4bでも扱えるが当然上流へ行くほどブッシュが多くなるので短ザオが良い。よって3.6〜4.5bの3ウェイロッドがベターである。林道が奥まで伸びており入渓は楽である。


久沢川中流の渓相

日の谷の渓相は良い

8. 伊勢川本流・支流


伊勢川は九頭竜湖に注ぐ最大の支流だがバックウォーターがかなり奥まで行っているので伊勢橋を渡ってからもかなり上流からの入渓となる。ここもかなり土砂で谷が埋まり渓相は良くない。舗装道路が沿っていて道と川との差も無いのでどこからでも入川可能である。アマゴ、ヤマメとイワナの混棲で支渓は全てイワナの渓と混生の渓がある。
また5月中旬から6月はウグイとの格闘になるから注意。
支流久沢川は大岩の点在する落差の有る好渓相であったが豪雨災害でここも土砂に埋まって平川に変貌した。中流までアマゴ主体で久沢谷合流辺りからイワナになる。川に沿って林道が奥まで伸びており入川し易いだけに魚影は薄くなったし型も小型になった。ここも雪代が落ち着くとウグイの産卵遡上が始まるので注意。



   
         
伊勢川支流のヤマメ

9. 九頭竜本流


九頭竜川本流はバックウォーターにできた砂防堰堤から上流になりアマゴ、イワナ、シラメが釣れる。秋に産卵遡上した大物が解禁当初から雪代の頃に淵で釣れるがそれ以降は雨後の増水期を除いてはあまり期待は出来ない。また外道のウグイのほかアブラバエやカワムツまで生息している。サオは4.5〜5.4bが扱い易い。


伊勢川支流のイワナ


伊勢川支流
 4月初めでも残雪は多い      新緑の九頭竜本流  
九頭竜川本流  インフォメーション
渓 相
遡 行
適 期 5月〜7月
放 流
魚 影
川 虫 多い
魚 種 アマゴ・イワナ・ヤマメ
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